BIM（Building Information Modeling）データ作成の流れは、建築プロジェクトのライフサイクル全体を通じて、効率的かつ正確に情報を管理・活用するためのプロセスです。以下に一般的な「BIMデータ作成の流れ」をステップごとに説明します。
🧭 1. 企画・基本構想フェーズ
目的
• プロジェクトの目的・要件を明確化
• BIM活用の方針（LODレベル、活用範囲）を決定
主な作業
• 要件定義
• BIM Execution Plan（BEP）の作成
• スケジュール・体制の確立
🧱 2. ＃基本設計フェーズ
目的
• 建物の構成、配置、基本性能を定義
• 各種シミュレーション・検討の土台となる3Dモデルを作成
主な作業
• 基本的な形状の3Dモデリング
• 空間・ゾーニング計画
• 簡易な構造・設備モデルの作成
• 可視化・合意形成（レンダリング、ウォークスルー）
🧩 3. 実施設計フェーズ
目的
• 施工可能な詳細設計データを作成
• 各専門分野（構造・設備など）と連携
主な作業
• 詳細モデリング（LOD300〜LOD350）
• 干渉チェック（Clash Detection）
• 各種シミュレーション（構造、熱環境、照明など）
• 各図面・帳票の出力
🏗️ 4. 施工フェーズ
目的
• 実際の建設作業にBIMを活用
• 工程管理・資材管理・品質管理を支援
主な作業
• 施工BIMモデルの作成（LOD400）
• 施工手順のシミュレーション（4D）
• 数量拾い（5D）によるコスト管理
• 現場でのモデル閲覧（iPad、BIM 360など）
🛠️ 5. 竣工・維持管理フェーズ
目的
• 竣工モデルをFM（ファシリティマネジメント）に活用
主な作業
• アズビルト（As-Built）モデルの作成（LOD500）
• 設備台帳、保守情報の紐付け
• BIMモデルとCMMS（保守管理システム）の連携
• オーナーへの納品・教育
🎯 BIMデータ作成時のポイント
項目 ：内容
LOD（詳細度） ：計画に応じて、100〜500までレベルが異なる
コーディネーション ：複数職種間でのデータ連携・干渉チェックが必須
データフォーマット ：Revit、IFC、Navisworksなどの互換性を意識
チーム連携 ： 建築、構造、設備、施工などの情報共有が重要
🧰 よく使われるソフトウェア
• 建築：Autodesk Revit、ArchiCAD
• 構造：Revit Structure、Tekla Structures
• 設備：Revit MEP、Magicad
• 干渉チェック：Navisworks、Solibri
• 施工管理：BIM 360、Synchro
• FM連携：Archibus、Maximo
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